ZX-12R B6F最終型 フルメンテナンス Part 2
サンコーカワサキ の整備メンテナンス定番は、樹脂系パーツの交換、ベアリング清掃グリスアップ、エンジンカーボン落とし、などなど。
今回はさらにZX-12Rならではのメンテナンスを合わせて作業しています。今回はそんな、12Rのフルメンテナンスの第2回目です。
前回はサスペンションとブレーキ。今回はエンジン周りになります。
こちらの車両はフルメンテナンスをしているので、エンジン周りも2部にわたります。
エンジンのメンテナンスをするには、当然ながら外装を外す必要があります。
そして、Kawasakiの市販車で先進的に取り入れたモノコックフレーム。
そこにガッチリ、ビッチリマウントされているエンジン。
ソレらがもたらす恩恵の裏返しとなっているメンテナンス性。。。狭い。。。手が入らない。。。
どうしてもエンジンを半おろししないと十分な作業スペースをとることができません。
無理やり手を突っ込んで指先の感覚を研ぎ澄ませて。。。といっても、見えていないので何が起きているかわからないのでは、かえって交換パーツを損傷してしまったり、他パーツへの干渉をしてしまったりメンテナンスしている意味がなくなってしまいます。
急がば回れ。しっかりと見渡してツボを抑えるためにもエンジンを半おろしの状態にします。
スロットルボディーを外したところ。
写真だと数枚ですが、エンジンを半おろしにするために、エンジンに接続されているほとんどの配線、ホース類を外す必要があります。
炎上の原因。燃料ホースの劣化。
ZX-12Rは特に報告がありますが、この車両に限ったことではなく、樹脂系パーツの劣化は必ず経年によっておこっています。
仕様状況や保管状態、メンテナンス状況によってその差はありますが、劣化するもので交換が必要なものと思って追いてください。
燃料系だったら、ひび割れから燃料が漏れ出て引火、炎上。制動系だったら同じように漏れて、ブレーキをかけようとしたら、レバーが、スカッ。。。て、考えただけでも恐ろしいです。
燃料ホース交換完了。
ヘッドカバーを外し樹脂系パーツのシールを交換します。
こちらも劣化によってひび割れが発生してオイルの滲み、漏れにつながります。
次回はエンジンまわりのメンテナンス第2部の予定です。