Ninja H2 Super Charger スラストクリアランス確認
川崎重工業(KHI)グループの持つ技術の粋を集め、ある意味作品とも云える「Ninja H2」
「H2」の称号は1972年の750SS / MACH4でしたが、40数年の月日を経て2015年に「H2」を冠した車両が復活!
2015年「H2」の登場から、毎年アップデートやグレード・モデルの追加を経て、2019年にはなんと!231psになり発売されます!!
クローズドコース仕様のNinja H2Rに至っては310ps(ラムエア加圧時326ps)と、まさにモンスター級。
そして、このハイパワーを生み出しているパーツが「スーパーチャージャー」です。
駆動回転力によって吸い込んだ空気を圧縮し、燃料とともにエンジンに送り込み、自然吸気以上の燃焼エネルギーを発生させハイパワーを生み出します。
今回はそのスーパーチャージャーの点検のお話。
左の写真で奥に見えるのが、カバーを外して見えるようにしたスーパーチャージャーのタービンユニット(コンプレッサー側)
このタービンが高速で回転することで吸い込んだ空気を圧縮します。
右の写真は、そのタービンが回転する際にどれだけスラストクリアランスがあるかをマイクロゲージを使って測定しています。
スラストクリアランスとはタービンが回転する際に必要となるわずかな隙間のことで、その隙間が大きすぎるとガタつきから回転不慮、磨耗、破損となってしまいます。
H2の場合はオイルによる潤滑状態でフローティング状態になっています。
高速で回転し続けることで高熱になるパーツですので、そのわずかなクリアランスへ異物の混入などによる物理的な衝撃や使用しているオイルの品質・交換のタイミングなどで悪くしてしまう可能性があります。
初期トラブルを回避するためにも、メーカー保障期間中は特に点検することをお勧めします。
レアなケースですが、スーパーチャージャーが破損するとその勢いて破損したパーツをエンジンに送り込みエンジンが一発で破壊されてしまうことも考えられます。
普段のしっかりとしたオイル管理! 乗り出しのまえにしっかり暖気!
を、心がけてください。
このスーパーチャージャー。破損すると本体だけでなく周辺パーツの交換が必要になり、修理費用がとても高いので大事にしてください。
外装を綺麗にするだけではなく、走る・止まる・曲がるといった安全面のメンテナンス。
快適に永く乗り続けられるように外から見えない部分を少し気にしてみてください。
そんなメンテナンスなどのご相談、お店で伺います。