ZX-12R B6F最終型 フルメンテナンス Part 3
今回は12Rのフルメンテナンスの第3回目。エンジン周りの後半になります。前回はエンジンを半おろしにして樹脂系パーツの交換を行いました。
点火系のメンテナンスは、プラグ交換と上部ダイレクトイグニッションのプラグキャップのプラグ部、配線カプラー部にウエットタイプの接点復活剤を散布します。
いきなりですが、取り外した点火プラグです。ZX-12Rには多極放電プラグが使われています。
新品と見比べなくてもカーボンの付着がわかります。すべて新品に交換します。
スロットルボディーをマウントするジョイント部分にはしっかり耐熱シールを塗布します。
12RはA,BどのモデルでもB3型以降の純正エアクリが使えますので、スポンジタイプよりペーパーベースタイプのB3型以降の純正エアクリを絶対お勧めします。
汚れ具合は車両の使用環境に大きく左右されますが、定期的にメンテナンスして起きたいパーツです。
おつぎは、スロットルボディー。
インジェクターのシール類交換とスロボボディー部のエアーポートの清掃とスロットルバルブの同調、調整を行います。
カーボン落としを施工した後なので比較的きれいですが、しっかりと確認していきます。
燃料系統配管の接合部にある、接合部アルミパイプ一体型Oリングを交換していきます。
こちらは燃料の送り出しのために圧がかかっているため、少しの劣化も許されません。
見た目だけでは、ひび割れや硬化などの経年による劣化は判別しにくいので交換して行きます。
インジェクションノズルやニードルも分解確認・清掃を行います。
こちらはレギュレータ。電気の整流・整圧器になります。
B3型以降は対策品となっていますが、水分の進入よりもエンジン圧やブローバイ圧力により配線の中の芯線にエンジンオイルが進入(エンジンより上がってくる)。
結果、接合部(カプラー部)で皮膜作用により接触抵抗が増え発熱炎上となる場合があります。で
すので、今回のメンテナンスでは対策品交換と同通グリス充填が目的。
ひとつのコネクターに配線が集中していたため、浸水などによって短絡が起きてしまうことなどがあり、配線をひとつのコネクタにまとめず独立させています。
次回はいよいよ最終回。足回りのメンテナンスについてを予定しています。